【KAIZEN4】HKM 本書の概要Ⅱ

2)次に各章のサマリーを以下にご紹介します。

(1)「総論1」HKMがなぜ必要なのか

HKM(Hiro Kaizen Method)は、私の問題意識と実体験から生まれた私の独自理論に基づく問題解決の「能力とスキル」を修得するためのメソッドです。
①問題意識 

多くの会社が製品やサービスを、より楽に、より安く、より良いものを作りお客様に提供するためにQCを取り入れていますが、なかなか個々の改善活動の進行や活動自体の定着がうまくいかない場合が多いと聞いています。私の勤めていた会社でも30年間もQC活動をしていましたがその活動は進化どころか浸透さえしませんでした。年間に活動するサークル数は200以上ありましたが、頓挫(トンザ:計画や行動が途中で止まる事)しないで最後まで活動が完結するのは10%以下ですし、その10%にしてもQCを理解していると思われるのは、3割に満たないのが現状でした。

この状況は他の会社も同様であると思われます。これではQCが大変優れたが問題解決手法であることを、誰も認識しない、活用できないことになり、問題解決の為の優れた知識の体系であるQCの存在がもったいないですね。そして何よりももったいないのは、改善活動が頓挫する事によって無駄になる、改善活動に費やする時間と労力と費用です。

私は頓挫する原因を見つけ、原因を取り除いて、誰でもが世の中で最も重要な能力である「問題解決力」を修得できる方法を見つけたいと思いました。

 

②【HKM(Hiro Kaizen Method)仮説】

私は20年以上に渡って「自社QCサークル」の指導をしていて、QCが頓挫する原因に関する仮説と頓挫を防止するための仮説に5年ほど前に思い至りました。

頓挫する大きな原因は以下の通りです。

⑴ QCストーリー(QCS)(注1)自体に内在する原因(初心者には使えない)

⑵ QCSの指導の仕方に起因する原因(理解させることができない)

⑶ QC「活動」が行われる状況構造に起因する原因(自力でやりたい人がいない)

の3つです。

原因が解れば、その原因を取り除く方法=仮説を考える事は難しくありません。

その仮説に基づき講義をするようになってからは、活動が頓挫しないばかりか、ほぼ全員が問題解決ストーリー(HKMストーリー)を修得できるようになりました。仮説の最終確認は、ベトナム人技能実習生候補の人たちに対して、通訳を通して講義とワークショップを行いました。3グループ12人が全員が問題解決ストーリーをマスターしました。

本編では、HKMが何故必要なのか、何故効果があるのかを示す前提として、また、みなさんが同じ轍を踏むことを防止するために、QCの頓挫原因の構造を図示して詳しくわかりやすく説明をして行きます。

(2)「総論2」 HKMとはなにか

総論2では、HKMとは「なんであるか」とHKMの主張する「効果の根拠」を理論面からお話しています。
①【HKMの全体構造】

QC型(注1)の「問題解決ストーリー」を、「問題解決の能力とスキル修得及び向上トレーニング」として再構造化したものがHKMです。HKMはQC型のモンダイ解決ストーリーを借用していますが、QC型の問題解決手法とは明確に異なります

HKMを実行するための一番のキーワードは「お気楽♪ホイホイ!」なのです(“ホイホイ”に特別な意味は無いのですが、ゴロがいいので付けてみたら、若い人に割と受けが良かったので、この本の題名にも付けてみました)。

逆に言うと、お気楽♪でなければHKMは成立しないと言う事です。

私の発見は「お気楽♪ホイホイ!」とその具現化としての「ヒロ曼荼羅」と「例題」だけです。

問題解決ストーリーはQCSをベースにしていますし、学習理論、トレーニング理論は偉い先生方がもともと研究した理論を使っています。理論の優秀性は間違いありません。

②【問題解決の達人になる】

総論2の最終章では達人を目指すときに必要となる知見をご紹介しています。

モンダイ解決の達人になるためには2つのことをしなければなりません。

1つ目は、達人に関して学ぶこと。

2つ目は、問題解決スキルについて学ぶこと。

の2つです。

「達人とはなんだ」について教えてくれるものに「ドレイファスモデル」と言う達人に関する有名なモデルがあります。「達人と言うのは技能(スキル)ごとに成立し、技能(スキル)がだんだんと向上して行って達人に至る」と言うものです。その中では達人に至る各段階に該当する人の特徴が述べられています。達人へ至る各ステップに要求される特徴を知ることによって、達人に至るイメージを作っていただきたいと考えています。

更に、達人になる方法についてのお話もします。達人になる方法は存在します。たっぷりと実証経験に支えられ、「現在では何らかの技能の上達を本気で目指す人たちはほとんどの人が実行している」と言われているトレーニング方法(デリバレイト・プラクティスと言います)についてお話をします。

ここも「ほんと~」「なるほど」「で、どうやるの~」という感じで読み進めていただければよいと思います。

 

(3)「各論 HKMの学び方」

第3章各論は、モンダイ解決の「能力とスキル」を修得するメソッドとしてのHKMの具体的実践です。

総論ではメソッドとして、HKMの論理面を提示させていただきました。第3章では、メソッド面は舞台の袖に隠れ(隠れているだけで、帰ってはいません)HKMの「問題解決スキル」と「モンダイ解決達人のなるトレーニング」面が舞台の主役となります。

①まず、問題解決に必要な且一番効率の良いKaizenストーリーと、HKMを実行するときに知っていた方が効率の良い用語と定義の「確認」をします。これらの確認は、問題解決初心者と言う飛行機が、達人を目指して大空に飛び立つための滑走路です。

②その後は「ヒロさん」のエスコートで例題にそってHKMを修得します。

最後のページまでHKMに付き合っていただければきっとあなたはあなた自身の変化に気が付くと思います。

以上が本書の主な内容となります。

(注1): QCS(キューシーストーリー)とは、QCにおける改善の為に手順=ステップの事です。改善をするためのステップなので、改善手法そのものを指すいうこともできます。

(注2):QC型の問題解決手法とは以下の3つの特徴を持つものを言います。①「問題の解決を直接の目的とする」②「問題解決の為の『知識』の体系である」③「QCSを自身の改善ストーリーに含んでいる」。

つづく

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です