【KAIZEN6】HKMはなぜ必要かⅠ

第二章:総論Ⅰ 「HKMはなぜ必要なのか」

人生で一番価値がある能力は「モンダイ解決能力」です。

そしてHKMなら誰もがモンダイ解決能力を手に入れることができます。

1「なぜ問題解決力が必要なのか」

それは、世の中は問題と問題解決でできているからです。

私たちの日常において、起きてから寝るまでどのくらいの数の問題が発生し、そしてそれを解決しているでしょうか。

「朝起きるのがつらいモンダイ」「遅刻モンダイ」「テストの点数が下がったモンダイ」「宿題を忘れたモンダイ」「仕事で失敗したモンダイ」「また仕事で失敗したモンダイ」「英語が話せるようになりたいモンダイ」「給料が下がったモンダイ」「虫歯が痛いモンダイ」「道でよく転んでしまうモンダイ」「可愛い彼女がほしいモンダイ」「今日も奥さんと口論になったモンダイ」「もっと良いところに転職したいモンダイ」などなど、が毎日発生しています。

モンダイのうちには、私たちが「モンダイだ」と認識してはいなくとも「自分の利益を損なう」モンダイや「自分の利益が向上するチャンス」としてのモンダイがたくさん存在していて、私たちはそれを意識しないままに「モンダイを処理して」います。「遅刻モンダイ」の前には実は「バスに乗り遅れそうモンダイ」があり、「少し走る」事で「モンダイ解決」をして「遅刻による不利益」を回避している、と言う具合です。

このように、世の中は、問題と問題解決でできています。自分の身の回りに発生しているこれらの問題をそれぞれの人が様々に処理をして生活をしているのですが世の中には人生が上手くいっている人と上手くいっていない人がいます。その人の人生が別れる原因は明らかです。日々発生している問題の処理が上手か下手かだけしかありません。だから、私は問題解決能力が人生で一番価値のある能力だと思っています。

モンダイ解決達人になればきっと世の中は楽しいはず。達人にまでならなくても問題解決が上手になればきっと今より上手に生きていけるはずです。1年間で10個問題を「今より上手」に解決し、それが5年続けば間違いなく私たちの人生は全く違ったものになる事は確実です。

 世の中が問題と問題解決でできている事に対応して、世の中は問題解決のための知識にあふれています。

世の中に存在する学問や理論といったものは、すべて問題解決をする為に存在しています。法律学、経営学、哲学、心理学、医学はもちろん、野球のバッティング理論、剣道の打突理論、ウエイトコントロール理論等々を思いおこしていただければ、この「コロンブスの卵」的な事実に気が付くと思います。

 これらの権威ある知識が存在するにもかかわらず何故HKMやその他大勢ある問題解決手法が必要なのでしょうか。

それは様々な学問や各種セオリーである知識は、特定の問題に対してだけに特化した問題解決知識であり問題解決対象範囲が狭く、私たちの日常の問題解決には向いていないからです。HKMやその他の問題解決手法はこれらの専門的問題解決知識を、「問題解決」と言う一段上の視点で括った(抽象化した)「メタ・問題解決手法」なのです。

また仮にこれらの問題解決手法を「学問」と言う言い方をするとしたならば「問題解決学」と言うことができると思います。「私たちが生活をするすべての分野、場面において存在する『問題』を解決するために、手法を考え実践する『実用性を価値とする』普段使いの学問」と言う事ができると思います。

既存の問題解決手法は、「普段使いできること」が問題解決手法の使命であるにも関わらず「学問」的面が大きくなりすぎています。「手法」と言いながら「知識」になっています。手法は技能・スキルです。手法・技能・スキルと言う概念の中心は「できる」と言うことです。「知っている」だけでは役には立ちません。問題解決手法は、「問題」を実際に「解決できて」初めて価値があります。

世の中は問題と問題解決でできています。だから私たちには、私達が日常的に遭遇する問題を、実際に解決できる、スキルとしての問題解決手法が必要なのです。

***トピック「メタ」ってなんだ?***

メタ化とは、高次化・抽象化という意味です。例えばテレビで「どこかの国と国とのが5月20日未明に銃撃戦が行われた」というニュースを取り上げたとしましょう。次いで「5月23日に同じようにミサイル弾の応報があった」というニュースが取り上げられたとします。この2つは1次的な情報です。このニュース番組でどこかの大学の先生が「これは○○という国と××という国が争っているA件の一環です」という解説をしました。この「争っているA件」が第2次的な情報です。これをメタ化した情報と言います。つまりメタ化すると言う事は「類似した事例」である「20日の戦闘」と「23日の戦闘」を括ることができる、「Aの件」と言う「視点を作る」事です

後日またどこかニュース番組でどこかの新聞の論説委員が「今回の『A件』は昨年の12月に別な国で起こった『B件』と昨年の10月にさらなる別な国で起こった『C件』と同様に『同一の宗教的対立』が根本にあるのです」と解説しました。この「同一の宗教的対立」が根本にあるという情報は、3次的なメタ情報(メタメタ情報)です。

つづく

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